都市間交通プロジェクト評価における信頼性指標の定量化に関する研究


白柳　博章　
博士後期課程　京都大学大学院工学研究科土木システム工学専攻

青山　吉��
教授　工博、京都大学大学院工学研究科

中川　大　
助教授　工博、京都大学大学院工学研究科

松中　亮治　
助手　工修、京都大学大学院工学研究科


費用便益分析における便益値は、計量モデルを構築し、実際の社会経済的データを用いて統計学的手法により推定する。計量モデルに含まれるパラメータにはモデル推定の誤差が含まれるため、計測される便益値はある確率分布を有することになる。したがって、便益値の信頼性を示すためには、便益値の期待値のほかに分散値や信頼区間といった統計学的精度を定量的に明示することが重要である。
そこで、本研究では、まず、便益値の信頼性指標の考え方について述べる。次に、便益は地価に帰着するというキャピタリゼーション仮説に基づくヘドニック・アプローチを用いて、都市間交通プロジェクト評価システムを開発し、便益値の確率分布を定式化する。そして、明石海峡大橋を対象にして便益計測を行い、便益値の信頼性指標の定量化の結果を示す。